歯磨き粉 悩みにあった選び方は?

・歯みがき粉の選び方

 こんにちは。
管理栄養士のAsminです!

実は、医療現場に勤める管理栄養士は、常に口腔ケアの重要性を意識しているんです。
年齢を重ねたときに、歯茎が炎症を起こし・歯を失い・舌が汚れて味がわからない・食べたいものが食べられず食事を取らなくなって亡くなっていく。

「自分は大丈夫。」そう言われる方が多いのですが、みなさんが想像している以上にこのような症例が医療現場では日常茶飯事にあります。

失ってからでは遅いのです。
歯茎や歯・神経を一度失ってしまうと、ほとんどの場合元には戻りません。

また、むし歯を意識する方は多いのですが、歯を失う最大の原因は歯周病です。歯周病は生活習慣病のひとつです。
日本生活習慣病予防協会の調べによると、20歳代の7割が、30~50歳代の8割が、60歳代では9割の日本人が歯周病に罹患しているそう。

 

美容面では、加齢とともに歯の表面の白くツヤのある「エナメル質」がすり減って、歯の内側の黄色い「象牙質」が露出してきます。

それにも関わらず、自ら歯を削って美しさを失うことは避けたいところです。

将来のことまでも真剣に考えて、歯磨き粉を選んでいただくきっかけにしていただけたら嬉しいです。

 

今回はお悩みごとに、歯磨き粉を選ぶポイントをまとめました。

 

 「むし歯を防ぎたい」「歯を白くしたい」「口臭を防ぎたい」「歯周病を改善したい」「知覚過敏を緩和したい」など、お口の悩みに合わせた歯磨き粉を選びたいものですね。

 

 

悩み1.むし歯

・歯の強度を上げるフッ素の入った歯磨き粉
・歯のエナメル質を修復する成分を含む歯磨き粉


初期の虫歯とは、歯茎の表面を守っているエナメル質がミュータント菌(虫歯菌)の出す酸によって溶け出して、脆くなってしまっている状態です。

そこに必要な力は、歯の「再石灰化」。

唾液に含まれる歯の石灰成分が歯に付着することで元のエナメル質にもどることができます。これを歯の再石灰化といいます。
しかし、歯の表面が汚いままでは石灰成分が歯に戻ることがでず、むし歯はどんどん進行してしまい、最終的には歯を削る治療が必要になってしまいます。

だからこそ、汚れをしっかりと除去し、歯の再石灰化を促進してくれる歯磨き粉がおすすめとなります。

 

お悩み2.歯の黄ばみ

・黄ばみを落としてくれるポリリン酸Naを含む歯磨き粉
・研磨剤入りの歯磨き粉(微粒子状の研磨剤や底研磨性であること)
・汚れの再付着を防ぐアパタイト配合の歯磨き粉

ホワイトニング歯磨き粉というと、研磨剤で汚れを削り落とすものが主流でしたが、研磨が強すぎる歯磨き粉を継続的に使用すると歯の表面を削って傷つけるため、かえって汚れやすくなったり歯茎に炎症を起こしてしまったりします。
そのため、研磨のある歯磨き粉を使用するときは、底研磨性のものを選ぶか汚れが酷い時にだけ使うなど使用頻度を調整する必要があります。

ポリリン酸Naは表面に固まった黄ばみ汚れを分解する働きがあります。
この働きを利用して汚れを落とすのがポリリン酸Naの入った歯磨き粉です。

アパタイトは歯のエナメル質に近い成分で、歯表面の傷ついた部分を修復して汚れの再付着を防ぐ働きと、汚れを黄ばみの原因物質を吸着する働きがあります。
アパタイトを含む歯磨き粉を使用すると歯に光沢がでることが特徴です。

歯の白さを保つためには、研磨力のある歯磨き粉を定期的に使用し、歯を削らないポリリン酸Naやアパタイトの歯磨き粉を普段使いすることがベストと言えます。
※ポリリン酸Naやアパタイトを利用した歯磨き粉でも、研磨剤を多量に入れて誤魔化した商品もあるため注意が必要です。

 

お悩み3.口臭

 

 

お悩み4.歯周病

 ・発泡剤や研磨剤が含まれていない歯磨き粉

完璧に歯磨きが毎日できていれば歯周病にはなりません。歯周病の原因は歯磨きがしっかりとできていないことにあります。
発泡剤を含まない歯磨き粉では口の中が泡でいっぱいになることがないので、磨き残しや汚れの状態をチェックしながら磨くことができます。
泡立ちが良すぎると、しっかりと磨けていないにも関わらず歯を磨けたように勘違いしがちです。泡立ちの良さとは、実際歯磨きには不要ともいえます。

研磨の強い歯磨き粉は歯茎を傷つけ、炎症を起こしやすいため歯周病予防のためにも底研磨性、または研磨剤フリーの歯磨き粉が推奨されます。

 

お悩み5.知覚過敏

・薬用成分の硝酸カリウムを配合した歯磨き粉
・薬用成分の乳酸アルミニウムを含む歯磨き粉
・フッ素入りの歯磨き粉

歯の内側「象牙質」のさらに内側には「歯髄」という神経・血管が伸びています。この歯髄の管の通った象牙が何らかの原因で露出することで、神経に刺激が伝わって知覚を生じます。
つまり、知覚過敏は象牙の露出によるものと言われています。

硝酸カリウムは、神経から発信される痛み信号をブロックする働きがあります。
乳酸アルミニウムとフッ素は、歯の表面に付着して露出した目に見えない管に蓋をして刺激の伝達を防ぐ役割があります。

 

また、歯周病によって歯茎が下がると象牙質が露出するため視覚過敏を生じやすくなってしまうので、歯周病の予防が知覚過敏の予防にも需要となります。 

 

最後に

これらの成分は、当然ですが歯にこれらの成分が行き届くことで効果を生みます。ですのでそもそもハミガキがしっかりできていない方はどれだけ良いハミガキ粉を使っても意味がないので、自分がきっちりと磨けているのか注意が必要です。

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